興味から始まる
ものづくりの挑戦

  • 教育学部 学校教育課程4年 澤﨑 隼平さん (福井県立武生工業高等学校 出身)(現:福井県立武生商工高等学校)

 研究室の隅に置かれていたクレーンゲームのアームを動かすレールのジャンク部品を見て「自分でも作れるかも」と思ったことが製作のきっかけです。
 工業系の高校出身で金属加工が得意な澤﨑さんは、アルミフレームを使って骨組みを組み立てたり、配線をつないだりする作業を難なくこなしました。一方で最も苦労したのはプログラミング。クレーンゲーム制作の経験がある小林渓太先生に基礎を教わりつつ、自分でコードを考えては動かし、改善を重ねる、その繰り返しでした。
 製作にあたって工夫したのは、できるだけ安価で手に入る材料の調達と教育用の小型パソコン「IchigoJam(イチゴジャム)」を活用したこと。ホームセンターやオンラインストアで揃えられる部品を組み合わせ、不足していたアームの爪は3Dプリンターで自作しました。「興味を持ったら誰でも挑戦できるように」という思いが込められています。
 この挑戦は澤﨑さんにとって「楽しみながら学ぶ大切さを実感できた体験の一つだった」といいます。将来は工業の教員を目指している澤﨑さん。指示されたものをただ作るのではなく、ワクワクする気持ちからスタートし、最終的には地域の課題解決や自分の幸せにつながる力を育てられる。そんな授業をしていきたいと語ってくれました。