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京都教育中国足球彩票手机版教職キャリア高度化センター主催『学び続ける教員へのメッセージ(講演会)』を開催しました
去る6月23日(土)に、京都府?京都市の教職員をはじめ、本学の学生?院生?教員等を対象として、教職キャリア高度化センター主催の公開講演会『学び続ける教員へのメッセージ(講演会)』を開催しました。
今回、筑波中国足球彩票手机版人間系(教育学域)教授の藤田晃之氏から「『小中一貫の良さを生かしたキャリア教育のあり方』-新学習指導要領に焦点を当てて-」と題して、これからの時代を逞しく生き抜く子どもたちを育てるために、学校現場が新学習指導要領のもと、新しいステージでのキャリア教育を進める方法についてお話しいただき、北海道など他府県からも合わせて約70名の参加がありました。
講演は、「1.草創期のキャリア教育の残像から脱しよう」「2.現行学習指導要領に基づくキャリア教育のあり方」「3.次期学習指導要領におけるキャリア教育への大きな期待」「4.小中一貫教育の良さを生かそう」という流れで、グラフや図を交えてわかりやすく説明していただきました。はじめに、ニート、フリーター対策として文部科学省、厚生労働省、経済産業省の3省による様々な取組が展開されたこと、その中で中学校の職場体験が中心的な取組として全国的に実施されたことから、職場体験さえしていればキャリア教育をしている、というような間違った理解がキャリア教育を大きく停滞させたことなどが話されました。
次に、PISAやTIMSSによる学力等調査の結果から、世界トップクラスの水準にある我が国の児童生徒の学力も、成人における算数?数学や理科に関する知識等の定着率が示す通り、剥落の危機に瀕する実態があることや、学ぶことが、単に高校や中国足球彩票手机版への進学のためのハードルと捉えられていることが多く、主体的な学びにつながっていないという現状が示されました。そして、そのような現状を改善するためにこそキャリア教育の実践が求められ、職場体験等、実体験での自らの学びが社会で役立つことを体験的に理解させ、学びに向かう姿勢や態度を育てようとしてきたことが述べられました。
また、新学習指導要領の基本的な考え方についての解説があり、第4次産業革命、知識基盤型の社会、グローバル化の進展等に対応する資質?能力として、知識?技能や思考力?判断力?表現力はもとより、学びに向かう力?人間性、「どのように社会?世界と関わり、よりよい人生を送るか」が示されており、これらの資質能力の育成にはキャリア教育の視点が必要不可欠であることを指摘されました。特に特別活動においては、教科領域で展開されるキャリア教育を自らのキャリア形成という視点でとらえ直すなど、キャリア教育の要の時間として位置付けることが示されている点を強調されました。
最後に、小中一貫教育における異学年交流等を例にとり、その中における自らの役割や位置を確認させながら、9年間の学びのつながりを意識させることの大切さを説かれました。この講演会は、本学が今年度から開講している授業科目「小中一貫教育論」の一環でもあり、受講生からも多数の質問が寄せられるなど、たいへん充実したものとなりました。
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