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日本学術振興会採択事業「ひらめき☆ときめきサイエンス」の2つのプログラムを開催しました
8月19日に日本学術振興会の「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ中国足球彩票手机版の研究室へ~KAKENHI」のプログラムとして、小学校5、6年生を対象とした「算数問題を解く場面のドキドキを実際に測ってみよう!」(講師:数学科 黒田教授)と、中学生?高校生を対象とした「分解して楽器のしくみを探ろう」(講師:沖花名誉教授)の2つのプログラムを開催しました。
これらのプログラムは、科学研究費助成事業により行われている研究成果を広く市民らに公開することにより社会還元?普及を図るものです。
「算数問題を解く場面のドキドキを実際に測ってみよう!」
小学生14名と保護者12名が参加し、午前中は、プログラムの趣旨や本日の予定についての説明後、脈拍計測装置を一人ずつ装着し、2種類の問題(計算?図形)を解きながら脈拍計測を行う実験を行いました。実験の合間には、折り紙での立体づくりに親子で取り組み、規則的なパーツの組み合わせにより様々な立体ができることへの驚きがありました。また、親子で数独を解きあったりして和やかに過ごしました。サポート役の学生とも仲良くなり、昼食時間には普段の算数授業の様子について話すなど、活発な交流が行われました。
午後は、脈拍についての生理学的な解説と脈拍データの分析ポイントについて講義後、各自が自分の脈拍データをコンピュータで再生しながら、各問題を解く際の脈拍の特徴について分析を行いました。最後に、分析結果の発表では、「集中しているときは少し脈拍数が下がった」、「苦手な問題を解いているとき、こんなに自分の脈拍数が高いことにとてもびっくりした」、「計算問題と図形の問題で脈拍が変化した」といった脈拍変動、難度と脈拍の関係、課題種別と脈拍の特徴などが詳しく取り上げられました。
プログラムを通して、教育の世界ではテストの点数だけではなく、生体情報を介して学習の成果を計測?判断できる時代が到来しつつあることの一端に触れ、修了式では全員に「未来博士号」が授与されました。
▲脈拍計測実験場面 ▲講師の脈拍に関する講義「分解して楽器のしくみを探ろう」
今年夏に完成したばかりのアクティブラーニング棟を使って、楽器を分解しながら、参加者同士のディスカッションを交え、身近な楽器の音が鳴るしくみを考える参加型授業として実施し、愛知県、三重県、兵庫県など遠方からの参加者も含め中学生?高校生19名と保護者14名の参加がありました。
はじめに、沖花名誉教授から「けん盤ハーモニカってどうやって音が出ると思いますか」との問いかけがあり、参加者で音が鳴るしくみを予想した後、実際にけん盤ハーモニカを分解して、ピンセットではじいたりストローで吹いたりしながらリードが揺れることで音が鳴るという楽器のしくみを学びました。
さらに応用として、ハーモニカ、アコーディオンを分解し、また、足踏みオルガンの分解の様子の動画を観ることを通して、それらの楽器がけん盤ハーモニカと同じリード楽器であることを学ぶなかで、沖花名誉教授から「思いついたことは何でもメモしておきましょう」「理科ではとにかく何か考え出すことが大切です」といったアドバイスがありました。後半は、まず、音楽科田中教授による各国の民族楽器の説明を聴き、さまざまな楽器のしくみを学んだ後、学内の「まなびの森ミュージアム」に移動し、ピアニストとしても活躍されている音楽科山口教授による、足踏みオルガンや「笙」という雅楽で使用される楽器の演奏を聴きました。その後ふいごや様々な空気入れを使ってけん盤ハーモニカを鳴らし楽しみました。
参加者の中高生は、さまざまなリード楽器に触れ、音楽と物理が密接に関連していることを理解し、改めて物理を学ぶ意義を実感することができました。参加者からは、「身近な楽器を分解するという貴重な体験を通して、楽器や音の出る仕組みを楽しく学べた」、「分解する前に予想をたてるなど、考える機会が多くて良かった」などの声があり、大変好評でした。また、「普段会えないような学校の子と話せて良かった」との声もあり、参加者同士の交流も活発に行われていました。
▲熱心に実験や観察に取り組む参加者の様子
▲班ごとの討論の後わかったことを発表
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