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幼児教育協働研修-教員の資質向上を目指して-(附属幼稚園)
附属幼稚園副園長 村田 眞里子
本園では、原則週1回、園内研究会の時間を確保し、全教員で研修を行っています。毎年行っている研究発表会、学会発表などが最終の目標となる、テーマにもとづいた研究会です。もちろん日々の保育と結びつけた研究なので、保育者として子どもたちにどのような環境を準備し援助したのか、またするのかということを抜きにしては考えられません。しかし、保育者としての振り返りや反省評価、課題克服の手立て、次への展望などが、園内の域でとどまりがちなのが、みんなの気になっている点でした。
昨年の春、幼児教育科 古賀松香准教授から、園内研究会と府下の幼児教育関係者との協働研修をコラボさせる取組をしてみませんか、と提案を受けた時、日々の保育を多面的に考える良いチャンスになると思いました。全教員が年間に一度は保育を公開します。観察してほしいポイントを数枚の写真と共に伝える事前研修を行い、研修の参加者が同じ場面を見て気づいたことを交流させ、そこから見えてきたことを発表し、古賀先生の指導助言を受ける、という流れの研修です。その回に保育を公開する教員は、その時期に子どもとの生活で大事にしているねらいや経験してほしいことを、どのような環境や教材、援助に反映させて保育に取り組むか、公開保育の前には普段以上に真剣に考え、参加者に理解してもらえるように文章にし、環境構成に心を砕きました。保育の原点に戻って、子どものいない時間に子どものことを思い、今日の保育のさまざまなことを振り返りながら次の日の保育への準備に心を込める、幼稚園教員としての資質がぐんと向上した1年でした。
この協働研修は今年度も継続しています。毎回、京都府下の公私立幼稚園?保育所?認定こども園等の多様な幼児教育施設から参加者が集まり、普段の保育をテーマ毎に焦点観察し、少人数グループで協議するスタイルで好評を得ています。昨年度は京都市立幼稚園教育研究会の全員研修、今年度は京都市こどもみらい館の共同機構研修としても開催しました。また、今年度は、京都市立幼稚園も保育を公開し、公私や園の種別を超えた、保育の質を探究し、共に高め合うという幼児教育協働研修の目的が広まってきています。
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