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学びを繋げる(中学校 教諭)
中学校 教諭
数学領域専攻 平成25年3月卒業「小学校と中学校どっちが楽しい?」
私が、周りの先生方によく聞かれる質問です。私は現在の中学校に赴任して3年目になりました。中学校に来る前は小学校に勤めていました。それぞれの校種の「学習」について、両方の校種を経験して感じていることを書いてみます。小学校では、担任が一人で全教科を教えるため準備が大変です。新規採用直後には、自分の専門でない教科はたまに手を抜いたり、授業でうまくいかなかったりすることが時々ありました。それでも、頑張って準備をした時には子どもたちも頑張ってくれるし、「先生もわからんなぁ」と、一緒に考えると意外と楽しい授業になります。振り返りなどで、「割合がよく分かった。」や「前より算数が好きになってきた。」などと言ってくれると「よっしゃ!」と心の中でガッツポーズしていました。
小学校に勤めていた時は、「教材研究」=「その1時間、その単元をどううまく流すか」で必死でした。今ではそこに、「中学校の学習への繋がり」まで、考えた方がよいと思うようになりました。私は、小学校の先生であっても、子どもたちが中学生になってからのことまで考えて教科指導することの大切さを小学校から中学校に異動して改めて学び直すことができました。中学校では、自分の専門教科に専念できるため小学校に比べて準備はしやすいです。数学の最初の単元は「正の数?負の数」で、教科書には負の数を含む式の計算方法が載っていますが、分数の計算や割合の考え方などは、既に学習したものなので載っていません。しかし、算数が苦手だった子どもにとっては、そこ(分数や割合)で悩みます。そのとき、中学校の先生は、子どもたちが小学校でどのように学習してきたか知っていた方が説明しやすいと思いませんか?「こんな計算をしたから、逆数は1が重要で、分母と分子が入れ替わっているんだね。」や「割合の時、兄弟でペンキ塗ってたよね。」などです。小学校でやったことを振り返ると、「やった!それやった!」と、みんな盛り上がります。そして、不思議なもので数年ぶりに復習すると子どもたちは、当時あいまいだったことが意外と簡単に理解できるようになります。子どもたちの中で、点と点だったことが繋がって線になる瞬間です。分からないままにしていたことと新しく学んでいることが繋がって両方できるようになったときは、やはり「よっしゃ!」とガッツポーズします。
小中の学習は別々ではなく、ちゃんと繋がりをもっています。この繋がり方を意識することの大切さを、両校種に勤め、実際に体験して学んだことが私の強みで、学びを繋げられる指導をこれからも続けていくことが役目だと思っています。
京都教育中国足球彩票手机版では、小学校と中学校の両方の教育について学ぶことができ、両方の免許を取得できます。これは、現場に出てから本当に強みになります。これから京都教育中国足球彩票手机版で学ぼうとしている人は、ぜひ4年間でできるだけ多くのことを吸収してください。子どもたちにとって素晴らしい先生となれるように一緒に頑張りましょう!最後に、初めの質問の答えですが、「どっちも最高に楽しい!」です。
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