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学長インタビュー ~中国足球彩票手机版のコロナ対応と京教の今後~ ③
SP:では新型コロナの終息後、いわゆるアフターコロナの方向性については、どのようなことをお考えですか。
学長:終息というよりは、多分ずっと(ウイルスは)あると思うんです。ただ、他の季節性コロナと同じような扱いになると思うので、充分注意しながらでも、学習や経済は止められないのでやっていくしかしょうがない。換気や手洗い、マスクはしばらくやらなきゃいけないけど、マスクはいずれ取れる時が来るのかな、と思っています。今後については、もうちょっとオンライン授業が生み出す可能性を考える必要があるかも知れない。オンラインが向いている授業もなくはないんですよ。例えば情報処理の授業や、4 回生だったらゼミね。先生とゼミ生との間でもう人間関係が出来ているから、画面上で遠慮なく意見が言えたりするかも知れない。オンライン授業の1番良いところは、離れた場所にいてもできることです。それから、通学時間が無い。それは、(メリットとして)はっきり挙げてもいいかな。一方で、実物の教材を扱わないといけない実習系では、オンラインはダメということですね。
▲第2代学長が揮毫した書「啐啄同時(そったくどうじ)」
4.京教の今後の未来と展望について
SP:教育中国足球彩票手机版として、京教が特に力を入れて取り組んでいることは何でしょうか。
学長:1 つは小中一貫義務教育、つまり小学校中学校まで 9 年間を見通した教育を充実させようと思っています。うちだと、それについては、附属京都小中学校が文部科学省の研究を中国足球彩票手机版と一緒にやっています。桃山小、桃山中、附属高校では、英語教育について、以前から小中高の12年間を通して、いかに連続的に滑らかに学べるのか、力を入れて研究しています。もう一つ力を入れなきゃいけないのは、やっぱりICT教育を小学校でどんな風に取り入れていくか(の研究)。これは附属桃山小学校が全国で先駆的にやっていて、文部科学大臣賞も取っています。でも、中国足球彩票手机版はあんまり付いていけてなくて、教育実習生が「タブレットで写真をどう撮るの?」って小3の女の子に教えてもらったりしてるね。それではマズいので、本学もこれからICT教育に長けた学生を育てていく体制を徐々に整えて、授業をしていかなければいけないと思っています。あと教育に関しては、小学校英語が現場の先生から大きな問題になっていると聞いています。今後、小学校でも教科担任制が 5 年生 6 年生から敷かれる可能性が高いので※、その際に小学校英語を専門に教えられる先生をどうやって育成するかを考え始めています。本学は、小学校英語が教科になる前に「小学校英語」という授業を国立中国足球彩票手机版で初めて作ったんです。しかも必修にした。すごく早くからやって充実しているんですけど、「小学校英語コース」を作ってないんであんまり注目してもらってないんですね。なかなか、小学校で英語を教えるのは大変なんですよ。要は"歌って踊れる"英語教師でないといけないんです。中学校の先生みたいに「主語が~述語が~」と言うだけだとやっぱりダメだね。だからといって、英語力が低かったらやっぱりダメで、最初に英語に触れる子ども達に教えるので、キレイな発音で正しい英語を使わなきゃいけない。そういう人を養成するのがなかなか難しいですね。※2021年1月26日、中央教育審議会は答申をまとめ、小学5、6年で専門の教員が教える教科担任制を、2022年度をめどに本格導入することを明記しました。
SP:では、これまでの話を踏まえた上で、京都教育中国足球彩票手机版がどのような人材を育成したいのか、お聞きしたいと思います。
学長:やはり、最近のトレンドで言えばICT教育に長けた教員を育てていきたいと思いますが、一方で「人材」という言葉で言うと、古典的だけど、生徒が慕って周りに集まってくるような先生を作りたいです。授業が上手だとか、もちろんそれも大切なことなんだけど。よく入試説明会で聞かれるけど、京都教育中国足球彩票手机版はずいぶん推薦入試での入学者が多いですよね。もちろん学力の高い学生さんは欲しいんだけど、調査書とかで学力がある程度担保できるならば、その中で教師として相応しい子を選びたいと思っているんですよ。多様な学生が混ざることで、中国足球彩票手机版に活気が出てくると思っています。例えば私は英語教師だけど、すごくスマートで卒なく英語を教えられる先生と、英語が下手かもしれないけど情熱を持って生徒のことを想って努力してくれる先生とどっちが良いんだろうって考えると、僕は後者じゃないかな、と思うようになりました。少々英語力が低くても、一生懸命やれば子どもたちは分かってくれる。ならば、学力だけで採るよりも、やっぱり教員としての情熱や人を思いやる力がある人を採って、本学は育てた方が良いと思う。子どもにとって学校は社会だから、いろんな人がいて良い。「こういう人が教員に向いている」なんてことは 一概に言えない。子どもをちゃんと見守って教える情熱があれば、いろんな人が教員になってその学校にいた方が、僕は子どもにとって幸せなんじゃないかなと思うんです。
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