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コロナ禍における音楽教育②?合唱での新しい取り組み?
Q:合唱の授業での新しい取り組みについてお聞かせください。
田邉先生:昨年度はリモート合唱に取り組みました。例年、公開での演奏発表会を行っていたのですが、1月の半ば、緊急事態宣言が出たことで対面での授業ができなくなりました。演奏発表会中止という選択肢もあったのですが、せっかく今まで取り組んできたものをなんとか形にできないかと、私自身リモート合唱の経験があったので、学生たちに提案したところ興味を持ち、実施することになりました。全員が初めての挑戦でしたが、この頃にはすでにリモート合唱は数多く実施されていたのでその知見を活用できたこと、上回生に動画編集の経験がある人がいたことで実現できました。Q:通常の合唱と比べて難しい点や面白い点はありますか。
田邉先生:合唱の良さはみんなの声が同じ空間で溶け合い、その空気感や周りの声を感じながら自分の声を出していくということです。そういう意味でリモート合唱は、厳密には合唱とは思っていません。リモート合唱の面白さはむしろ個人を客観視できることだと思います。たとえば自分が歌うときの表情や、音程が取れていないところなど、自分の動画を撮影することによって気づくことがたくさんあります。対面になったとしても、動画を撮って歌っている姿を確認するというのは、意味があることかもしれませんね。Q:参加した学生は、どのような反応だったでしょうか。
田邉先生:個別での録画は少し大変そうでしたが、学生はみな出来上がりを楽しみにしていました。機材の使用や編集の様々な工夫や苦労を経て時間差で演奏が完成するのは、リモート合唱ならではの達成感ですね。学生の感想では「今しかできない貴重な経験、いい思い出になった」「「教育」と「ICT」ということを見直す良いきっかけとなった」「離島にある学校の生徒たちや世界の子どもたちと1つの曲を作り上げることが出来るのではないかとリモートの可能性を感じた」などが寄せられました。今後、音楽教育のあり方も変化や工夫が必要になると思いますが、音楽のICT活用のひとつの経験として、学生が教員になった時に活きるといいなと思います。▲リモート合唱の様子
?次は③?オペラ演習での新しい取り組み?へ続きます。
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