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新副学長が就任されました!④ ~教務?学生指導担当副学長 相澤 伸幸先生~
高校生の皆さんへ
高校生の皆さんに伝えたいこと
「問い続けること」
教育哲学を学んでいる立場からすれば、私たちにはいま問えることを問うという試みが重要なのだと思います。たとえば、中学生あるいは高校生も含めて、なぜ私たちは勉強するのかという疑問を持つひとが多いでしょう。多くの学生は、学校の学びにおいて、将来や就職に役に立つものを学び、役に立たないものをできるだけ避けようとするかもしれません。もちろんそうした有用性も大切なのですが、それはあくまでも座標軸の1つでしかないと思っています。いまワクワクするかどうか、時間を忘れて取り組めるかどうか、多くのひとを幸せにできるかどうか、みんなから認めてもらえるかどうか、収入を多くできるかどうかなど、精神性や有用性や経済性など多くの座標軸があって、多くがレイヤーのように重なり合ったところに勉強や学びの意味が浮かび上がってくるのでしょう。その意味になんとなく気づきながら、同時に、もとになる座標軸が自分や社会や自然において適切なのか、共感や共有できるのか、納得できるのか、それを追究し問い続けようとしさえすれば、教育哲学的な試みの第一歩になると思います。
本学を志望している高校生に伝えたいこと
入試を担当しているので、各地の高校を訪問したり、入試説明会に出かけたりして、高校生とお話しする機会が多くなりました。もちろんこちらは京都教育中国足球彩票手机版の者としてお話しするので、相手は本学を志望する高校生や、教員という職業に興味がある高校生たちがほとんどです。その際に、社会における教員のイメージにとらわれすぎている生徒が多いように感じます。不安を感じ、そのために相談に来ます。もちろんその相談にできるかぎり対応しているつもりですが、そもそも皆さんのすぐ近くには教員がいるはずです。学校の身近な先生にロールモデルとして相談してみてはいかがでしょうか。いろいろ相談できるまでには、お互いに信頼関係を作っていかなければならないかもしれませんが、その過程で、園児、児童、生徒たちの前にいる自分の姿がイメージできるようになるかどうか、それが大事です。皆さんが教員を志すということは、よいイメージを持っているからだと思っています。そのきっかけは多様かもしれませんが、専門性の高い教員を目指す以上、ネットではない身近な先生や恩師の言葉はたいへん心に響くことでしょう。そうした出会いや交流をぜひとも経験して欲しいと願っています。
これからの抱負や決意
よく言われているように、社会の事象の変化に自分たちがどのような態度をとるのか、それを見極めたいというのが抱負です。そのためにも、教育の質を高度化しつつ、教育の対象を広範化していくことが求められていると感じます。京都教育中国足球彩票手机版は2026年に創基150年を迎えます。いまは変化が早い時代だとは言われますが、多くの先達の教えに耳を傾けるなど、歴史や理念も大切にしながら、現実や将来を常に考えて学び更新し続けたいと努力しています。しかしまだ、残念ながら至らない点も多いので、学長をはじめ周囲の教職員の皆さんに支えられているのが現状です。
決意というと堅苦しいので、航海にたとえてお話します。私たちはいま船に乗っているとします。しかし、いつも順風満帆であるとはかぎりません。凪、経験や機器が役に立たない荒波、船体の修理が必要な時などもあるでしょう。眼下がすぐ海という限界状況で、さまざまな制約やジレンマを抱えながらも船のバランスを保ち続けなければなりません。それが大切なのですが難しいと実感しています。ときどき見える微かな予兆を捉え逃さず、臨機の舵取りに貢献できるよう尽力するつもりです。これからも、気を引き締めて進んでいきます。
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