「緑の風」~ WEBニュース ~ 2021.1.22
環境教育実践センターでは、今、たくさんのナズナが咲いています。
環境教育実践センターの一画のあぜ道には、今、たくさんのナズナが咲いています。(写真1)ナズナは皆さんがご存知のように、セリやハコベと同じく春の七草の一つですが、町に生活しているとあまり見かけることはありません。秋に芽生え、地面に広がったロゼットと呼ばれる根生葉も見かけます。タンポポの葉も同様なロゼットで、ロゼットの名前はバラ(rose)の花の形に由来しています。ナズナは暖かくなると、茎を伸ばし先に多くの1-2mmほどの可愛い花を咲かせます。ナズナは植物の種子や胚のでき方を観察するのに適した材料で、植物の地上部は下から上へと成長しますので、下の方には成長した種子が入った実、上の方には成長途中の実、さらに、開花中の花、中心部には蕾と色々な段階の種子を見つけることができます。(写真2)
写真1(2021.1.15撮影)
写真2(2021.1.15撮影)
鈴なりになった軍配型の実の中にはいくつもの種子が入っており、実から取り出した種子と胚の様子は写真の通りです。(写真3)種皮から取り出した成熟した胚には、すでに根や双葉を観察することができます。(写真4)写真のように、たくさんのナズナそれぞれに、無数の種子が成長しつつあることを思うと生命の旺盛さに驚きます。(Y.K)
写真3(種皮に包まれた胚)
写真4(種皮から取り出した成熟胚 左が根、右が双葉)